TOP > ブログ > 初めての累進 ~遠近両用編(50代男性)~

ブログ

初めての累進 ~遠近両用編(50代男性)~

こんにちは。デコラ東京の岡部です。
近々、中近に続き本日は遠近両用のケースをご紹介したいと思います。

 

今回のお客様は建築会社にお努めの50代男性、今まで手元用の眼鏡は利用せず「気合い」で乗り切ってきたパワフル営業マンなお客様です。

過去の眼鏡遍歴などをお伺いしてみたところ、

・今までは遠用眼鏡のみ。その時々で好みの眼鏡を何本か掛け替えて楽しんでいるとのことです。縦幅が狭くシャープな印象のデザインがお好み。

・度数はかれこれ8年もの間ずっと同じ度数のまま掛け続けている。

・今回のテーマは「ビジネス用」、デスクワークも少々あるが、もっぱら現場に足を運んでの管理業務が多いとのことです。足場での確認作業などもあるとのこと。

 

何本もの眼鏡を使っていらっしゃるのに単一の度数で眼鏡を使っているのは勿体ないことです。度数を使い分ければもっと調節の負荷を軽減できることをお伝えすると、

お客様:「いやー、気合い入れればまだ見えるから大丈夫だよ。測定も時間かかるでしょ。面倒なんだよね。」

 

オー!ノー!これは大変です。簡単に申し上げますと、私たちの目は加齢と共に調節力も変化します。個人差はあれどこれに伴い、近視の方は必要な度数が弱くなる(遠視化)傾向があらわれます。お客様は少なくとも数年の間は過矯正のメガネを掛け続けていた可能性があります。

私:「いつも使ってる携帯電話を見ていただいてもいいですか?」

「いいよ。ちょっと待ってね。」「これでいい?」

腕がビヨーンと真っ直ぐに伸びています。見る距離が遠のいているのは加齢による調節力の変化のサインです。

「今日はご面倒でもまず測定しましょう。フレームはその後でお選びしますね。」

 

「メガネはフレームを決めてから測定」と思われる方も多いかと思いますが、必ずしもそうとは限りません。その方の度数やライフスタイルにマッチするレンズ種によって選ぶフレームのデザインや構造は変化します。


テストレンズで手元用の度数を試していただきます。

「う、うーん、確かに楽。認めたくないけどオレも歳食ったのかなー。」

「みなさま同じですよ。私もそうです。今遠近両用使ってますよ。」

「まだ若いのに?」

「年齢よりも必要になれば掛けるべきなんです。目が無理してしまうだけですよ。調節力の負荷を減らすのがメガネの役割です。」

測定してみると、やはり遠視化がやや進行して現在のメガネは過橋性になってしまっていました。手元の度数もかなり必要となっていました。サポート系レンズでは到底カバーできそうにありません。

一番のネックは現場での作業、特に組まれた足場での移動は初めての遠近両用では危険を伴います。幸い、この方の場合はデスクワークが少ないということと、手元用の度数未経験であったことが逆にプラス要因となりました。

 

以前のブログでも書かせていただきましたが、
2013091801.png
「近々 → 中近 → 遠近」の順で視野が狭くなったり、累進帯(遠用部と近用部をつなぐ帯)の中でより大きな度数の変化を必要とするため、目的距離とレンズ上の度数の一致がシビアになります。装用感も若干ユレやユガミを感じやすくなる傾向があります。

 

今回のケースでは、本来は手元もしっかり見えるようにしたいところですが、足場での作業(充分に慣らしてからの使用が前提となります)における足下の安全確保を第一に加入度数は控えめに設定します。手元は多少もの足りなさはありますが現状よりも目への負担の軽減は期待できます。

初の累進レンズ利用であること、早い段階での職場利用も考慮して累進レンズ系特有のユレ、歪みも少ない高性能タイプの累進レンズをご紹介させていただきました。


2013091802.jpg
Nikon社の技術を結集した最新高性能タイプです。

 

お客様にはサンプルを使用してで性能の差をご覧いただきました。

2013091803.jpg
累進レンズの基礎になる「外面累進」と呼ばれるタイプと、

 

2013091804.jpg
最新タイプ。レンズ下部の線の歪み方はこちらの方が滑らかです。

 

ちなみにフレームは今まで天地幅浅めでシャープな印象のメガネでしたが、少し深めの累進対応フレームに。

印象も変わって落ち着きあるナイスミドルな面持ちになりました。

「こっぱずかしいけどこんなのもアリだな!」とご満悦の様子。


数日後、商品お渡しの際にもう一度見え方と装用感のチェックを行います。

「少しいつもと違う感覚だけど大丈夫。問題なく歩けるし。」

「足場は充分に慣れてからにして下さいね。まずは自宅から始めましょう。」

「了解!これならすぐ慣れそうだわ。オレ叩き上げだから!」

(そこはあまり関係ないんですが・・・。)

 

「次は同じ度数で作ってもらえばもっと短時間で買えるんでしょ!」

「ダメです。次もチェックさせて下さい。」

「ダメー?分かったよー。まかせる。」

 

このお客様は現在、すっかり累進レンズに慣れていただき仕事でもご愛用いただいています。先日調整にご来店いただいた際には手元もしっかり見える遠近両用で検討中とのことで引き続きお付き合いさせていただきます。

 

累進レンズはお客様のライフスタイルによってその設定方法は千差万別です。

同じレンズを使用してもフレームとの組み合わせによって使い勝手が変化することもあるデリケートなレンズです。これは私自身の実体験でもあります。

しかし、ライフスタイルにしっかり合わせた設定で累進眼鏡を使用すればこんなに便利なレンズはないと思います。

 

累進レンズ全般における選択のポイントは「何を優先させるか」です。これによって慣れや使い勝手は大きく左右されます。まずは一度ご相談ください。ベストな1本を見つけてゆきましょう。

 

少し長くなってしまいましたがご覧いただき有り難うございました。

 

(decora TOKYO店長 岡部)

日時: 2013年9月17日 11:58
  • BACK
  • NEXT

トラックバック

トラックバックURL: http://www.glasses-co.jp/mt5/mt-tb.cgi/269

コメントを投稿

本サイトでは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になります。
承認されるまではコメントは表示されません。承認までしばらくお待ちください。





CATEGORY
RECENT ENTRY
ARCHIVE
ページトップへ戻る